「イソップ寓話を140文字以内に要約する試み」
A try to summarize Aesop fable in "Japanese in less than 140 characters".
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このページにあるイソップ寓話は、ツイッターで1回につぶやける文字数制限である「140文字以内(タイトル込み)」になるよう要約されています。そのため原文と比べると、表現は大幅に変更されています。 あらかじめご了承下さい。
- 文字数を減らすため、動物名は漢字で表記しています。
例:ライオン→獅子 カラス→烏・鴉 キツネ→狐 etc.
動物の種類で検索する時は、動物名を漢字にすると見付かりやすくなります。
- 神話の神々の名前は、英語読み(ローマ神話基準)ではなく、ギリシア神話基準としています。
例:ジュピター→ゼウス/ミネルヴァ→アテナ/マーキュリー→ヘルメス etc.
- だだし、英語読み(ローマ神話名)の方が文字数が少ない場合は、其方を使うことがあります。
例:アフロディテ→ビーナス/アポロン→アポロ etc.
イソップ寓話は紀元前から伝わる古い物語です。
そのため、現在からみれば「不適切」と受け取られる可能性のある表現がみられます。
あらかじめご了承下さい。
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イソップ寓話の内容は、以下のサイトを参考にしています。
「イソップ」の世界//「タウンゼント版イソップ寓話集」/「通俗伊蘇普物語」
(素晴らしいソースを公開してくださっている皆様に心から感謝いたします)
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2011/06/14(Tue)
ロバとウマ。 |
No.340 |
【イソップ寓話】驢馬が昼餉中の馬に「餌を別けてください」と懇願。馬は「宜しい。我には高貴なる義務がある。我が餌の残りを君に遣ろう。夕刻、厩舎へ来るが良い。大麦の大袋を与えん」驢馬は「有難うございます。しかし今ちっとも頂けない物を、後ほどたんと頂戴できるとは、私には到底思えません」 http://twitter.com/zenisawa/status/80586751537725440
高貴なる義務:ノブレス・オブリージュ(仏: noblesse oblige) 直訳すると「高貴さは(義務を)強制する」。 財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことの意。 貴族や上流階級に生まれたものは、下位階級の恵まれない人に対して「慈愛」を持って接せねばならないということ。 希に、慇懃無礼あるいは偽善的な社会的責任について蔑視的に使われることもある。
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2011/04/25(Mon)
カラスとヘルメス(マーキュリー) |
No.314 |
【イソップ寓話】罠に捕らわれた烏、アポロンに「必ずお供えをしますから、お助け下さい」と祈願。逃れた烏は御供えの約束などはすっかり忘る。後日、別の罠に引っ掛かると、烏はヘルメスに「必ずお供えしますから」ヘルメス顕現して曰く「前の主を裏切った卑しいお前をこの我が信じられると思ったか」 http://twitter.com/zenisawa/status/62368021804617728
【メモ】 アポローンはギリシア神話における、予言と牧畜、音楽(竪琴)、弓矢、そして光明と太陽の神。 あらゆる知的文化的活動の守護神、理性をつかさどる神、医術の神、子供の保護者、疫病の神、男性に突然死をもたらす神、ともされる。 ローマ神話では「アポロ」。
聖木は「月桂樹」(初恋の女性ダプネー/ダフネが化身した樹木)。 聖獣は「イルカ」(聖地デルフォイがイルカのギリシア名「ディフィス」と関連しているからか)。 聖鳥は元々「カラス」だったが、カラスが命じられた仕事(水汲みあるいは伝令役)に遅れた際に「アポロンの愛人コロニスがイスキュスと言う人間と密通している」という虚偽とおぼしき報告をしたため、追放。 その後は「白鳥」を聖鳥としたとも。 |
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2011/04/01(Fri)
鳥刺しとマムシ。 |
No.305 |
【イソップ寓話】鳥刺が黐竿持ち出掛けた先の、木の上に鶫が留まっているを見て、息を殺して仕掛けを整え、じっと上を見たまんま、木に近付いて行ったなら、道端の地面で眠ってた蝮に気付かず踏み付けた。怒った蝮に噛み付かれ、毒が回った鳥刺は「鳥を獲ろうと気を取られ、自分が命を取られるとは!」 http://twitter.com/zenisawa/status/53702971120295936
鳥刺し(とりさし) ・鳥黐や罠などを使用して鳥類を捕獲すること。 またそのようにして鳥を捕獲する職業。 鳥黐(とりもち) ・鳥や昆虫を捕まえるのに使う粘着性の物質。 モチノキ属植物の樹皮や、ハゼの実、ゴムノキなどの乳液、ツチトリモチの根などから作られる。 黐竿(もちざお) ・先端に鳥黐を塗った長い竿。 鶫(ツグミ) ・スズメ目ツグミ科ツグミ属に分類される鳥類。 平地から山地にかけての森林、草原、農耕地などに生息。 越冬地ではまず山地の森林に群れて生息し、その後に平地へ移動し分散する。 雑食で、昆虫、果実などを食べる。 蝮(マムシ) ・クサリヘビ科マムシ属に分類されるヘビ。有毒。 動物食で、小型哺乳類、小型爬虫類、両生類等を食べる。 |
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2011/03/22(Tue)
タカとナイチンゲール。 |
No.297 |
【イソップ寓話】夜鳴鶯が樫の木の天辺に留まって歌っていると声を聞きつけ飛んで来た腹ペコ鷹に捕まった。夜鳴鶯は泣きながら「私はあまりに小さくて彼方のお腹を満たせません。どうか逃がしてくださいな」鷹は爪に力を込めて「まだ見付からぬ獲物のために手中に掴んだ食料を放棄するほど馬鹿でなし」 http://twitter.com/zenisawa/status/50095506956890112
夜鳴鶯(よなきうぐいす)はスズメ目ヒタキ科の小夜啼鳥(さよなきどり)の別名。 英名はナイチンゲール。 森林や藪の中に生息し、夕暮れ後や夜明け前によく透る声で鳴く。 |
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2011/03/20(Sun)
孔雀と女神ヘラ。 |
No.296 |
【イソップ寓話】孔雀がヘラ女神に訴えた。「夜鳴鶯の鳴声で皆は幸福に浸るのに、私が口を開けたなら皆が嗤い出すのです」ヘラが幾ら慰めても孔雀は拗ねて泣くばかり。そこで女神は「鷲は強さ、烏は予言、夜鳴鶯は歌声と、各々領分があって、皆与えられたもので満足します。お前の領分は美しさですよ」 http://twitter.com/zenisawa/status/49370402295791616
ヘラ/ヘーラーはギリシア神話のオリュンポス十二神の一柱。 で結婚と母性、貞節を司る女神で、主神ゼウスの正妻。 孔雀を聖鳥としている。 ローマ神話ではユノー/ジュノーにあたる。
夜鳴鶯(よなきうぐいす)はスズメ目ヒタキ科の小夜啼鳥(さよなきどり)の別名。 英名はナイチンゲール。 森林や藪の中に生息し、夕暮れ後や夜明け前によく透る声で鳴く。 |
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2011/02/08(Tue)
旅に出たディオゲネス。 |
No.267 |
【イソップ寓話】ディオゲネス先生が旅先で急流が渡れず困っていると、男が背負って渡してくれた。大変感激した先生「如何に感謝をするべきや」ところが男が別の人を背負って渡すのを見ると、先生落胆「君が私を知っていて親切にしてくれたと思ったが、川渡しが君の趣味ならばお礼の必要はないだろう」 http://twitter.com/zenisawa/status/34872251203457024
シノペのディオゲネス(Diogenes、紀元前412年?〜 紀元前323年) 古代ギリシアの哲学者。 犬儒派(キュニコス派)の思想を文字通りに体現して、物質的快楽をまったく求めず、粗末な上着のみを着て、頭陀袋ひとつを持って暮らす「犬のような生活」を送ったので「犬のディオゲネス」と言われた。 また樽のを住処としていたので「樽のディオゲネス」とも呼ばれた。
アレクサンドロス(アレキサンダー)大王がコリントスに訪れたとき、彼が挨拶に来なかったため、大王自ら彼の元に出向いた。 この時、アレクサンドロス大王に 「何か希望はないか」 と聞かれたディオゲネスは 「あんたがそこに立っていると、ここが日蔭になっちまいます。退いてくれませんかね」 と言い、大王に 「私がもしアレクサンドロスでなかったらディオゲネスになりたい」 と感嘆された。
コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズに登場する、シャーロックの兄マイクロフトは、 「他人との交流を嫌う人たちのためのロンドンで最も風変わりなクラブ『ディオゲネス・クラブ』の創立会員」 という設定になっている。
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2011/02/08(Tue)
弁論家デマデス。(デマデスの演説) |
No.266 |
【イソップ寓話番外】人々が演説聞かぬので雄弁家のデマデス考えた。「イソップ噺を語ろうぞ。大河の岸にデメテルと燕と鰻がいた。鰻は泳ぎ燕は飛びそれぞれ対岸へ着く」「女神はどうした」聴衆の問いにデマデスは「女神は大層ご立腹。大事な話は聞き流し冗句ばかりを聞きたがる愚かな諸君等に対して」 http://twitter.com/zenisawa/status/34859429853802496
デメテル(デーメーテール:Demeter) ギリシア神話の女神で、オリュンポス十二神の一柱。 農耕と豊穣の司る地母神。女神の中でも最高の女神と言われる。 星座の「乙女座」は彼女(または彼女の娘のペルセポネ)であるという説がある。 この説をとる場合、乙女座の絵柄には「麦の穂」や「植物の枝」が添えられる。 (別の説では正義の女神アストライアー(別名ディケー)と言われ、この場合は「天秤」「剣」を持つ図案で描かれることもある)
デマデス(Demades 紀元前380年〜紀元前318年) 古代ギリシア、アテナイの政治家・外交官・弁論家。 マケドニア王ピリッポス2世とアテナイ・テーバイ連合軍の間で行われた「カイロネイアの戦い(Battle of Chaeronea)」で敗戦したアテナイの外交官として、マケドニア側と和平交渉を行い、優位な条件を得ることに尽力した。 |
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2011/01/23(Sun)
木々とオノ。 |
No.251 |
【イソップ寓話】男が森の木々達に頭を下げて「斧の柄を別けてくれ」木々が若い秦皮を差し出しせば、男は斧に柄を結わえ、たちまち年経た立派な木々の根元に刃を打ち下ろす。これ見て樫の木が大いに嘆き、隣の杉にこう言った。「もし我々が若者を、手放さないでいたならば!」後悔は先に立たぬもの。 http://twitter.com/zenisawa/status/29115909410922496
秦皮(トネリコ)は北半球に分布するモクセイ科の樹木。 木材としては英名の「アッシュ(ash)」で呼ばれることが多い。 日本固有種のトネリコは、木材としてはバットや建築資材に、また樹皮は漢方薬とされる。 セイヨウトネリコは北欧神話の「宇宙樹」ことユグドラシルのモデルだと言われる。 |
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2011/01/20(Thu)
メンドリと黄金の卵(金の卵を産むガチョウ) |
No.248 |
【イソップ寓話】貧乏夫婦が飼っていた雌鶏が黄金の卵を産み出した。毎朝一個の卵を売って夫婦はたちまち小金持ち。ある時夫婦は考えた。「一日一つじゃもどかしい。一度に全部出しちまおう」夫婦が雌鶏の腹を裂けば卵は一つも見あたらず血肉と内臓あるばかり。稼ぎの元を失って夫婦はたちまち貧乏に。 http://twitter.com/zenisawa/status/27974655784521728
※金の卵を産むのが「鶏」ではなく「鵞鳥」のバージョンもある。
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2010/11/17(Wed)
アルキュオン。 |
No.206 |
【イソップ寓話】陸は敵が多いからと、海の岸壁岩の影、翡翠一羽巣を掛けた。ここなら誰も雛たちを襲えぬと、安堵し餌を獲りに出た。ところが突然波が寄せ、巣の中の雛みな溺れ死ぬ。戻った翡翠、大声で喉も裂けよと泣いたとさ。敵を警戒するあまり、味方と信じて従えば、上行く敵の事もある。 http://twitter.com/zenisawa/status/4764984831643648
アルキュオネー(アルキュオン:Alkyone/Halcyon) テッサリア王アイオロス(一説に風の神)とエナレテーの娘。 宵の明星エオースポロスの息子でトラキス王のケーユクスと結婚した。
一説に、夫婦は慢心から自身達をゼウスとヘーラーという最高神夫婦になぞらえて互いをそう呼び合ったため、怒ったゼウスにより、夫はカツオドリに、妻はカワセミに変えられた。
別の説。 ケユクスとアルキュオネは大変仲のよい夫婦だった。 ある時身内に不幸が続いたため、ケユクスはアポロン神殿に神託を伺うため航海に出る。 夫の身を案じたアルキュオネは結婚と夫婦の守り神へラに祈りを捧げる。 しかし、船は出航後すぐに沈没しており、ケユクスもすでにこの世の人ではなかった。 ヘラに使わされた夢の神モルペウスにより、その事実を知ったアルキュオネは、夫を送り出した港へ向かう。 アルキュオネが岸壁から海を眺めると、水面に遺体が漂っているのが見えた。 これは夫に違いないと確信したアルキュオネは、迷うことなく海へ身を投げ出した。 すると彼女の両腕は翼となり、美しい鳥に変じた。 鳥となったアルキュオネが亡骸の上を悲しげに舞う姿を見たゼウスは、夫婦を哀れんで、夫も鳥に変じさせて甦らせた。 こうしてカワセミに生まれ変わった夫婦は、また仲睦まじく暮らすこととなった。
こういった経緯から、カワセミが海上で卵を孵す冬の7日間は、アルキュオネの父親の風の神アイオロスが風を封じ込めて海を凪にしてくれるのだという。
このことから、冬至前後の天候の穏やかな時期のことをを「ハルシオン デイズ(Halcyon Days)」、さらに転じて「平穏無事な日々」「古き良き日々」と言うようになった。
も一つ転じて、ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤トリアゾラムの商品名「ハルシオン」もこれに由来しているそうな。
余談。 カワセミの漢字表記の一つ「翡翠」は「翡」はオス、「翠」はメスを指し、会わせてこの鳥のつがいのことを表している、と言う説がある。 またカワセミの両翼の間からのぞく背中の水色が、光の当たり方によっては緑色にも見えることから、白地に緑色と緋色が混じる「玉(宝石)」を「翡翠玉(カワセミのような玉)」と呼ぶようになり、やがて「翡翠」が「玉(宝石)」の代名詞に変化したという。
と言うわけで、中国で「翡翠」と言われて買ったモノが、日本で調べたらジェダイト(jadeite:硬玉/本翡翠/翡翠輝石)じゃなかったからと言って、騙されたと思うのは早計です。
あちらでは「翡翠」は「緑色っぽい半透明で脂ののったようなねっとりとした輝きのある石」の総称で、中国以外では宝石ではなく「半貴石」扱いの「軟玉(nephrite:ネフライト)」もひっくるめて「翡翠」。 むしろ質の良い軟玉の方が高価とされるくらいです。 |
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2010/11/15(Mon)
狐と針鼠。 |
No.204 |
【【イソップ寓話】狐が川に流されて岩の間に挟まった。身動き取れぬ体にはダニが沢山取り付いた。通りすがりの針鼠「ダニを取ろうか」と訊いたなら狐は首を横に振り「今いる奴は俺の血を思う存分吸った故、腹が膨れて温和しい。だけど此奴等取り除きゃ後から別の奴が来て、またたんまりと吸われちまう」 http://twitter.com/zenisawa/status/4767331653779456
【補足】 ある政治家が処刑されると聞いたイソップが、彼を助けようとして言った例え話と伝えられている。 狐が庶民、ダニは政治家の寓意。 庶民(狐)からたっぷりと血(利権やらなんやら)を吸って財を得、充分金持ちになった政治家(ダニ)は、この先それほど庶民(狐)に害を与えることはない。 もしこの政治家を殺して、別の新しい政治家を呼び込めば、また最初から血(利権やらなんやら)を吸われることになるだろう。という意らしい。 ……これって、あんまり政治家氏の弁護になってない気がするけども。 |
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2010/11/09(Tue)
ハイエナとキツネ。 |
No.198 |
【イソップ寓話】昔の人は鬣犬は一年置きに雄雌が入れ替わるのだと信じてた。ある時、狐に鬣犬が真面目な顔して聞いたとさ。「どうして貴方は冷たいの? 友達になって欲しいのに」すると狐は首振って「ガールフレンドと親友と、その時々に態度を変える、君とは付き合いきれないよ」 http://twitter.com/zenisawa/status/1890612072677376
【鬣犬(ハイエナ)】 ハイエナ(Hyaenidae)はネコ目(食肉目)ハイエナ科に属する動物の総称。 犬に似た姿をしているが、ジャコウネコ科に近縁。
ハイエナは肛門腺が発達しており、これがしばしば女性器と見間違えられたた。 また、ブチハイエナのメスの外性器は、外見上、にせの陰茎や陰嚢を形作っているため、野外で雌雄を明確に見分けるのは困難である。 このため、ハイエナは長らく両性具有である、あるいは性を転換すると信じられてきた。
なお、ハイエナの群れのリーダーはメスであり、メスのリーダーの長女が群れのリーダーを継ぐ。そのため、オスは群れの中で順位が低い。 |
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2010/10/29(Fri)
オオカミとイヌ。 |
No.187 |
【イソップ寓話】デブのマスチフ、ガリの狼、ある日ばったり出会ったと。狼、犬をじっと見て「誰がお前を太らせて、重い首輪を付けたのだ?」犬はにっこり「ご主人様さ」狼ふっとため息吐いて「お前のような哀れな奴をこの目で見るのは初めてだ。もし俺の首に鎖が付けば、重さで飯も喰えぬだろう」 http://twitter.com/zenisawa/status/29060380709
マスチフ(マスティフ(英: Mastiff))は、主に番犬・闘犬として使われている犬種。 さまざまな国でそれぞれ別の品種として改良されているモロシアン・タイプの犬種で、大型で筋肉隆々の体つきをしていてとても力が強い。
・アフガン・マスティフ(英: Afghan Mastiff) アフガニスタン原産の原始的なマスティフ。部族間で揉め事が起こったときに決着をつけるために闘犬として使われる。
・イングリッシュ・マスティフ(英: English Mastiff) 単にマスティフと言った場合、この犬種であることが多い。 最もポピュラーなマスティフ。
・チベタン・マスティフ(英: Tibetan Mastiff) チベット高原原産。 チベット犬とも呼ばれ、多くの犬種の基礎を築いた。非常に巨大なマスティフ。
・ナポリタン・マスティフ(英: Neapolitan Mastiff) イタリアの古くからあるマスティフ。たるんだ皮膚が非常に印象的。
・ブル・マスティフ(英: Bullmastiff) イギリス産のブルドッグとマスティフの二重純血犬種。
・アルペン・マスティフ セント・バーナードの原種。 そのため、現在も稀ではあるが別名のひとつとして用いられている。
・スパニッシュ・マスティフ(英: Spanish Mastiff) スペイン原産の家畜護身犬種(ガードドッグ)。 鼻面がやや長めで、アゴ、頸部が強靭で短毛。
・ピレニアン・マスティフ(英: Pyrenean Mastiff) スペイン原産の家畜護身犬種(ガードドッグ)。 スパニッシュ・マスティフの親せき種で、こちらは長毛。
・ベルジアン・マスティフ(英: Belgian Mastiff) ベルギー原産のマスティフ。警備犬、 荷引き犬として用いられていた怪力を持つ犬種だが、現在は絶滅寸前。
・ジャパニーズ・マスティフ 土佐闘犬の別名。
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2010/10/28(Thu)
ネズミの相談。(bell the cat) |
No.186 |
【イソップ寓話】猫に追われる鼠達。如何に猫から逃げようか鼻付き合わせて会議した。色々案が出た中で名案中の名案は「猫の首玉に鈴付けて、近付く音で逃げだそう」それがいいぞと言う中で、末席一匹手を挙げて「猫に鈴をば付ける役、一体誰が成すべきや」議場は水を打ったよう、誰一匹の声もなし。 http://twitter.com/zenisawa/status/28957866030 |
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2010/10/05(Tue)
エチオピア人 |
No.163 |
【イソップ寓話】エチオピアからやって来た新規雇用の使用人。肌の黒さに驚いた主人は独り合点する。「前の主人が薄情で、彼を風呂にも入れずにいたな」そこで主人は使用人を家の風呂場に連れて行き、一生懸命体を洗う。けれども肌色変わらない。しかも長湯の使用人、湯冷めで風邪引き寝込んだと。 http://twitter.com/zenisawa/status/26438436199
※原典などでは「使用人」を「雇った」のではなく「奴隷」を「買った」 |
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2010/09/30(Thu)
旅人とヘルメス神。 |
No.159 |
【イソップ寓話】男が旅の安全願いヘルメス神に願掛けた。「旅で何かを拾ったら、半分貴方に捧げます」街道進んで拾った袋、中身は巴旦杏に棗椰子。残らず食べて残ったは、巴旦杏の殻と棗椰子の種。男はこれを祭壇に供え「私が拾った品物を[実]と[殻と種]に別けました。この[半分]を捧げます」 http://twitter.com/zenisawa/status/25963474223
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巴旦杏(ハタンキョウ) 西アジア原産といわれるバラ科の果樹アーモンド(almond)の和名の一つ。 果実が扁平なので扁桃(ヘントウ)の名もある。 また「あめんどう」とも言うが、これは江戸時代にポルトガルから渡来したときのポルトガル語の呼び名【amendoa(アメンドー)】が転訛したもの。 アンズ、モモやウメの近縁種だが果実は4〜5cmと小さく、果肉が薄いためこの部分は食用としない。 果肉と種子の殻を取り除いた「仁」の部分が甘い品種(甘扁桃)と苦い品種(苦扁桃)があり、前者の「仁」を食用にする。
棗椰子(ナツメヤシ) ヤシ科の常緑高木。果実を英語でデーツ(Date)と呼ぶ。 イラクやアラブ諸国、西は北アフリカのモロッコまでの広い地域で、古くから重要な食物となっている。 熟した実を生でまたはドライフルーツ、あるいは乾燥させ、食用にする。 そのまま食べることが出来るが、ジャムやジュース、菓子に加工されることも多い。 また、水に浸して発酵させ、酒や酢を醸造する。 乾燥させたものは粉に碾き、小麦粉と混ぜて保存食にする。 果糖を多量に含むためデーツのシロップは蜂蜜の代用品ともなった。現在でもデーツシロップ・デーツ糖に加工される。
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2010/09/17(Fri)
ウシとカエル(その二。マイルド版:タウンゼント版基準)。 |
No.146 |
【イソップ寓話】ある子蛙が牛に踏み潰された。兄弟蛙が「弟が角のある大きな化物に殺された」と言うと親蛙は息で腹を膨らませ「其奴はこれ位の大きさか?」子蛙は「その倍」「まだまだ」更に息を吸おうとした時、子蛙が「化物には適いません。もう家族を失うのは御免です。破裂する前に止めて下さい」 http://twitter.com/zenisawa/status/24736612071 |
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2010/09/05(Sun)
メンデレス川のキツネたち。 |
No.134 |
【イソップ寓話】狐達が急流メンデレス川に来たが皆水を怖れて近寄らない。すると見栄っ張りの威張り屋狐が「俺の勇気を見ろ」と川に飛び込んだ。威張り屋が急流に攫われるのを見た仲間が悲鳴を上げると、彼は「俺は溺れてなんかない。河口のミレトスに急用があるんだ」と叫び、やがて濁流に沈んだ。 http://twitter.com/zenisawa/status/23049908717
メンデレス川 トルコ南部の川。 トルコ中央部のディナル付近を水源とし、イシュクル湖を出て蛇行しながら西方向に流れ、最終的にはアナトリア半島のミレトス付近でエーゲ海に注ぐ。 川幅は狭く、水深が深く、流れのあちこちが蛇行している。
ミレトス ギリシア本土からエーゲ海をはさんで対岸の、アナトリア半島西海岸メンデレス川河口付近にあった町。 青銅器時代から人が住んでいた。 |
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2010/08/25(Wed)
少年とイラクサ。 |
No.122 |
【イソップ寓話】外遊びから帰った坊やが母親に抱きついて泣きました。「蕁麻ったら優しく触ったのに僕の手を刺すんだ」すると母親は「坊や、蕁麻が刺したのはお前が臆病に触ったからだよ。次は勇気を持って素早く握ってごらん。そうすれば刺さないばかりか、薬や糸になってお前を助けてくれるよ」 http://twitter.com/zenisawa/status/22068323706
イラクサ(蕁麻・刺草、英名nettle)とは、イラクサ科イラクサ属の多年生植物の一種。 多年生植物で30〜50cmの高さになり、茎は四角く、茎や葉の表面には毛のようなとげ(刺毛)がある。 6月から9月にかけて葉腋から円錐形に、緑白色の雄花と淡緑色の雌花が咲く。 とげ(刺毛)の基部にはアセチルコリンとヒスタミンを含んだ液体の入った嚢があり、とげに触れその嚢が破れて皮膚につくと強い痛みがある。 日本国内で見られるイラクサ(ミヤマイラクサ(ムカゴイラクサ属))は若芽を山菜として食用とする。 ヨーロッパのdioica種は料理・薬用ハーブやコンパニオンプランツとして用いられている。 ロシアではスープの具としても用いられる。 皮からは、滑らかで白い色合いを持った繊維が取れる。 |
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2010/08/24(Tue)
伝令神ヘルメースと予言者テイレシアース。 |
No.120 |
【イソップ寓話】ヘルメスは盲目の予言者テイレシアスを試した。密かに予言者の牛を盗み、行方を占わせた。予言者はヘルメスと外へ出て、訊ねた。「鳥が見えますか?」鷲が左から右へ飛んだと告げると「無関係」枝の烏が天地を交互に見ていると言うと「牛が戻ってくるか否かは、貴男の胸一つでしょう」 http://twitter.com/zenisawa/status/21971131418 |
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2010/08/15(Sun)
お百姓さんととオオカミ。 |
No.113 |
【イソップ寓話】農夫が牛から犂を外し水飲み場へ。無人の畑に来た狼は、犂から牛の匂いを嗅ぎ取った。匂いを嗅ぎ回るウチに首枷が狼の首に嵌った。狼は枷を取ろうと足掻きながら、犂を引きずり畑を右往左往。戻ってきた農夫は「泥棒狼め! いくら手伝う振りをしても、お前など信用するものか!」 http://twitter.com/zenisawa/status/21218295849
犂(カラスキ:唐犂) 牛・馬に引かせて田畑を耕す耕作機。プラウ。
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2010/08/09(Mon)
ライオンとネズミとキツネ。パターン2(タウンゼント版) |
No.107 |
【イソップ寓話】獅子が巣穴で昼寝をしていると鼠がやって来て、頭や体によじ登った。眠りを妨げられた獅子は、鼠を捜まわった。それを見た狐が「王様が鼠を怖れるのですか」すると獅子は「私は鼠を怖れているのではない。彼奴めの不作法に腹を立てているのだ。奴には礼儀というものを教えねばならぬ」 http://twitter.com/zenisawa/status/20681044278 |
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2010/08/02(Mon)
驢馬と騾馬 |
No.099 |
【イソップ寓話】馬方がロバとラバに荷物を運ばせ山道を進んでいた。ロバが喘ぎながらラバに「荷を少し持っ下さい」と頼んだが、ラバは応じない。程なくロバは倒れ、死んだ。馬方はロバの荷とその亡骸をラバに負わせた。ラバは喘ぎ嘆いた。「彼を助けなかったばかりに彼自身まで負う羽目になった」 http://twitter.com/zenisawa/status/20122588318
ラバ(騾馬) 雄のロバと雌のウマの交雑種の家畜。 ウマより小型で、性質や鳴き声は驢馬似。 体が丈夫で粗食に強く、役力もあるので、経済的な家畜である。 気性は大人しく臆病である。
ラバとは逆の掛け合わせ(雄のウマと牝のロバ)で交雑させたものはケッテイ(駃騠)と呼ばれる。 こちらはラバより更に小さく、顔つきやたてがみはウマに似る。
ウマとロバは染色体の本数が違う(ウマ64本、ロバ62本)ため、交雑種は染色体が奇数(63本)となり、 ラバもケッテイも生殖機能が不全となる。 特に雄はウマやロバの牝とつがいになっても妊娠させることはできない。 牝はきわめて希にウマやロバの雄とつがいになったとき子供を産むことがある。 |
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2010/07/30(Fri)
【番外編】賢い使用人。 |
No.098 |
【イソップ寓話・番外編】ある人が奴隷を連れて旅行に出かけた。奴隷達は重い食料を運ぶのを嫌がり軽い荷物を選んだ。しかし聡明なアイソーポスは自ら進んで食料を持った。旅の終盤、奴隷達は出発の時と同じ重さの荷を負って疲労困憊。しかしアイソーポスは中身が減った袋を口笛を吹き吹き運んでいた。 http://twitter.com/zenisawa/status/19895875067
アイソーポス(Αἴσωπος)、紀元前619年 - 紀元前564年ごろ)は、古代ギリシアの寓話作家。 元はサモスの市民イアドモンの奴隷だったが、語りに長けていた。 後に自分自身を買って「解放奴隷」なると、寓話の語り手として各地を巡った。
日本では英語読みのイソップ (Æsop, Aesop) という名でイソップ寓話の作者として知られる。
上の話は、奴隷時代のエピソードとして伝わるもの。 |
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2010/07/12(Mon)
出家と盗人の事。 |
No.081 |
【イソップ寓話】僧に祈祷を頼んだ盗人が「祈祷が効かず、善人になれない」すると僧は水を飲むと井戸の底へ。盗人が引き上げようにも、僧は石を抱えて抵抗する。盗人が怒ると僧は「拙僧が石を離さないのは、お前が悪行から離れないのと同じ事だ。お前自身の努力がなければ、即ち祈祷は無意味なのだ」 http://twitter.com/zenisawa/status/18338383737
「古活字版 伊曽保物語 下34 出家と盗人の事」より。
【原文】 ある法師、道を行ける所に、盗人一人、行き向かつて、かの僧を頼みけるは、 「見たてまつれば、やんごとなき御出家也。我、並びなき悪人なれば、願はくは、御祈りをもつて、我が悪心をひるがえし、善人なり候やうに、祈誓したまへかし」 と申ければ、 「それこそ我身にいと易き事なれ」 と、領掌せられぬ。かの盗人も、返す返す頼みて、そこを去りぬ。 其後、はるかに程経て、かの僧と盗人行き合いけり。盗人、僧の袖をひかへて、怒つて申けるは、 「我れ御辺を頼むといへども、その甲斐なし。祈誓し給はずや」 と申ければ、僧、答へて云、 「我其日より片時のいとまもなく、御辺の事をこそ祈り候へ」 とのたまへば、盗人申けるは、 「おことは出家の身として、そらごとをのたまう物かな。その日より悪念のみこそ起こり候へ」 と申ければ、僧の謀に、 「俄に喉渇きてせんかたなし」 とのたまへば、盗人申けるは、 「これに井戸の侍るぞや。我、上より縄を付てその底へ入れ奉るべし。飽くまで水のみ給ひて、上りたく思し召し候はば、引上げ奉らん」 と、契約して、件の井戸へおし入りけり。かの僧、水を飲んで、 「上げ給へ」 とのたまふ時、盗人、力を出して、 「えいや」 と引けども、いささかも上らず。 「いかなれば」 とて、さし伏して見れば、何しかは上るべき、かの僧、そばなる石にしがみつきておる程に、盗人怒って申けるは、 「さても御辺は愚かなる人かな。その儀にては、いかが祈祷もしるし有るべきや。其石はなし給へ。やすく引上げ奉らん」 と云う。僧、盗人に申けるは、 「さればこそ、我れ御辺の祈念をいたすも此ごとく候ぞよ。いかに祈りをなすといへ共、まず御身の悪念の石を離れ給はず候程に、くろがねの縄にて引上る程の祈りをすればとて、鉄の縄は切るる共、御辺のごとく強き悪念は、善人に成がたふ候」 と申されければ、盗人、うち頷いて、かの僧を引上げ奉り、足本にひれ臥て、 「げにもかな」 とて、それより元結切り、則、僧の弟子となりて、やんごとなき善人とぞなりにけり。 此経をみん人は、たしかに是を思へ。ゆるかせにする事なかれ。
【(いい加減な)現代語訳】 ある法師(僧侶)が道を歩いていると、向こうから盗人が一人やってきて、僧侶に気付いて 「拝見したところ、徳の高い御出家さまとお見受けいたします。私は比類なき罪人であります。どうかあなたのお祈りをもって、私の悪い心を翻させ、善人になれるように祈誓して下さいませんでしょうか」 と申し込んだので 「それは私にはとても簡単なことです」 と承知しました。 盗人は何度も頼み込んで、去って行きました。 その後、大分月日が経ってから、僧侶と盗人がばったりと出会っいました。盗人は僧侶の袖を掴んで、怒って 「私はあなたを頼ったのに、その甲斐がありませんでした。祈誓をして下さらなかったのですね」 と言うので、僧侶は、答えて 「私はこの日から片時も忘れることなく、あなたのことを祈祷していました」 と言いますと、盗人は 「あなたは出家の身だというのに、嘘を吐かれるのですか。その日以来、私は悪事を成す考えばかりが浮かんでくるのですよ」 と言いました。僧侶が考えを巡らして 「私は喉が渇いて仕方がないのですが」 と言いますと、盗人は 「あそこに井戸があります。私があなたに縄を縛り付けて、井戸の底に下ろして差し上げましょう。充分に水を飲んでいただいて、上がって来たくなったなら、引き上げて差し上げます」 そう約束して、その井戸に入らせました。 僧侶が水を飲んで、 「上げて下さい」 と言ったので、盗人は力を込めて 「えいや」 と引くきましたが、少しも持ち上がりません。 「どうしてだろう」 と覗き込んでみると、何ということか、僧侶が側にあった石にしがみついていたので、盗人は怒って 「あなたはなんという愚か者なのか。そんなことだから、いくら祈祷をしたところで効果が出ないのだ。その石を離しなさい。そうすれば簡単に引き上げられるから」 と言った。そこで僧侶が盗人に 「私があなたの祈念をした結果も、これと同じようなことですよ。どんなに祈っても、あなた自身が悪い心の石を離して下さらないから、鉄の縄で引き上げるような強い祈りをしても、その縄が切れてししまうのです。あなた自身の悪い心の為に、あなたは善人になれないのです」 と言いいますと、盗人は大きく頷いて、僧侶を引き上げて、その足元にひれ伏し、 「全くその通りです」 と、その場で髪を切り落とし、すぐに僧侶の弟子になって、大変な善人になったのです。 この物語を読んだ人は、このことを考え下さい。そして忘れてはなりません。
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2010/07/11(Sun)
飼い葉の中のイヌ。(A dog in the Manger:ドッグ イン ザ メインジャ) |
No.080 |
【イソップ寓話】畑仕事から戻った牛が飼葉桶を見ると、中で犬が昼寝をしていた。牛が「飯の上から退いてくれ」と犬に言うと、彼は「これは俺の物だ」と牙を剥き出して暴れた。牛は食事を諦め、ぼやいた。「他人に有用な物であれば、自分に不要でも独占しようとする底意地の悪い奴は、何処にでもいる」 http://twitter.com/zenisawa/status/18262889693
※「a dog in the manger(the dog in the manger)」という「利己的で意地悪な人」「ひねくれ者」という意味の英語の口語慣用句は、この寓話から生まれた。 |
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2010/07/07(Wed)
農夫とツルたち。 |
No.077 |
【イソップ寓話】農夫は畑を荒らす鶴を投石紐の空撃ちで脅して追い返した。初め鶴は音で逃げたが、石が飛んでこないと知ると逃げなくなった。そこで農夫は本当に石を撃ち、彼を見くびっていた沢山の鶴を駆除した。この段になって漸く鶴は慌て出し、嘆いた。「小人国へ逃げろ。人間は本気だった」 http://twitter.com/zenisawa/status/17934288859
注記 小人国は原典では「ピグミーの国」。 ピグミーは、現在では一般的に「小柄な人種」や「矮小な動物」に適用される用語。 ホメロスの叙事詩イーリアスに出てくる、鶴を天敵とする小人族「ピュグマイオイ」が語源。
タウンゼント版では「リリパット国」とされている。 リリパット国はガリバー旅行記に登場する(ガリバーを地面に縛り付けた)小人の国。
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2010/06/26(Sat)
少年とハシバミの実。 |
No.067 |
【イソップ寓話】子供が榛の実を食べようと、壺に手を入れ沢山実を握った。ところが手を抜こうとしても拳が壺の口元で引っ掛かりどうにも抜けない。手は痛むし実は出せない。子供はとうとう泣き出した。するとそれを見ていた人が「半分で我慢おし。そうすれば楽に抜ける」 http://twitter.com/zenisawa/status/17084001900
榛(ハシバミ) カバノキ科の落葉低木。 日本の自生するのはハシバミと、ツノハシバミで、共に実を食用にできる。 世界的に食用として流通しているのは、ヘーゼルナッツとばれるセイヨウハシバミ(西洋榛)の実。 |
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2010/06/23(Wed)
ライオンとゼウスとゾウ。 |
No.064 |
【イソップ寓話】獅子は鶏の声を怖れるという。獅子は悩んだ。ゼウス神曰く「汝には優れた肉体を与えた。汝の怖れは汝自身の小心の故だ」獅子は絶望した。ある日獅子は象が常に耳を動かすのを見た。象は「蚊に耳に入られるのが怖いのです」獅子は「我の不安など象に比べれば小さい。不平は言うまい」 http://twitter.com/zenisawa/status/16826584138
※バージョンによってはライオンが相談したのは主神ゼウス(ジュピター)ではなく熟慮の神プロメテウスとなっている。 ※ライオンが鶏の鳴き声を怖れるというのは、もちろん迷信。 |
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2010/06/16(Wed)
カラスとオオガラス(クロウとレイヴン) |
No.057 |
【イソップ寓話】昔、大鴉は鳴き声で吉凶を占うとして大切にされていたが、嘴細烏は死肉を食うと誤解され嫌われていた。ある嘴細は大鴉を嫉んで、自分にも鳴き声占ができると、旅人達に向かって大声で鳴いた。旅人は驚いたが、「なんだ嘴細烏か。ならば気に病むことはない」とそのまま行ってしまった。 http://twitter.com/zenisawa/status/16280213609 |
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2010/06/15(Tue)
カラスとオオガラス(クロウとレイヴン) |
No.056 |
【イソップ寓話】大柄な嘴細烏がいた。彼は群れの仲間を見下して「チビの群れよりも大鴉の所のへ行こう」と飛び立った。だが嘴細烏と大鴉では姿も声も大分違う。大鴉は異質な嘴細烏を群れから追い出した。彼は仕方なく元の群れへ戻ったが、群れの仲間は驕慢だった彼を疎んだ。結局彼は孤独になった。 http://twitter.com/zenisawa/status/16206589218
ハシボソガラス(嘴細烏)は、鳥綱スズメ目カラス科カラス属に分類される鳥。 日本で「カラス」といえば人里に棲むハシボソガラスか、僅かに大型で元々は森に棲んでいたハシブトガラス(嘴太烏)を指すのが一般的。
オオガラス(大鴉/大烏)はワタリガラス(渡鴉)の通称名の一つ。 日本では渡り鳥として冬期の北海道で見ることができる。 スズメ目カラス科に分類される鳥で、ハソボソカラスやハシブトガラスよりも一回り大きい。
英語圏では中型種のカラス類をクロウ(crow)、大型種をレイヴン(raven)、小型種をルック(rook)・ジャックドー(jackdaw)と呼び分ける。 この分類では、ハシボソガラス/ハシブトガラスはクロウ、渡鴉(大鴉)はレイヴンに当たる。 |
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2010/06/12(Sat)
ロバとセミ(ロバとキリギリス) |
No.053 |
【イソップ寓話】蝉の鳴き声に魅了された驢馬が、自分もあのように歌いたいと考えた。彼は食事が美声に関わっていると考えて、蝉に訊ねた。「あなた方は何を食べているのですか?」蝉の答えは「私たちは露を飲んでいるのですよ」そこで驢馬は露以外は口にしないことに決めた。暫く後、驢馬は餓死した。 http://twitter.com/zenisawa/status/15994973646
註 英語や日本では「キリギリス」が登場する話だが、 原典のギリシア語では「セミ」の物語となっている。
イソップ寓話がヨーロッパに広まる過程で、 温暖な地中海沿岸では一般的だった「セミ(熱帯・亜熱帯に生息)」が、 アルプス以北では生息していないため、その地で一般的な「鳴く虫」のキリギリスに置き換わった。 この置き換わったバージョンが、日本に伝えられた。 |
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2010/06/09(Wed)
父親と息子達。(三本の棒) |
No.051 |
【イソップ寓話】喧嘩ばかりの子等に父親が楚を束ねて持って来させた。父は束を皆に渡し「折れ」子等は全力を出したが折れなかった。父が束をほどいて枝を一本ずつ渡すと、今度は簡単に折れた。父は子等に言った。「弱くても団結すれば折れることはない。バラバラであれば、この枝同様に容易く折れる」 http://twitter.com/zenisawa/status/15757218933
毛利元就公の「三本の矢の逸話」の元ネタとも言われる一遍。
※楚 すわえ/ずわえ/すばえ 細く、まっすぐな若枝のこと。 又そのような形の鞭(しもと)
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2010/05/31(Mon)
蟻と蝉(蟻と蟋蟀) |
No.040 |
【イソップ寓話】夏。蝉は己の声に聞き惚れる日々、蟻は炎天下に働く日々を送っていた。冬のある日。飢死しそうな蝉が蟻の戸口に立った。蟻が「夏の収穫はどうしたね?」蝉は「歌に忙しくて蓄える暇がなかったんだ」蟻は嗤って「夏に歌って暮らしたなら冬は踊って暮すがいい」とピシャリと戸を閉めた。 http://twitter.com/zenisawa/status/15083290582
註 日本では「アリとキリギリス」として広まっている話だが、 原典のギリシア語では「アリとセミ」の物語となっている。 この違いは、イソップ寓話がヨーロッパに広まる過程で、 温暖な地中海沿岸では一般的だった「セミ(熱帯・亜熱帯に生息)」が、 アルプス以北では生息していないため、その地で一般的な「鳴く虫」のキリギリスに置き換わり、 その置き換わったバージョンが日本に伝わったため。 |
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2010/05/27(Thu)
羽根を切られたワシとキツネ(ワシとワシを捕まえた男。) |
No.037 |
【イソップ寓話】鷲が捕まり羽根を切られ鶏小屋へ入れられた。打ち拉がれていた彼を親切な隣人が買い、飛べるようになるまで世話した。快復した鷲は兎を捕らえ恩人へ贈ろうとした。すると狐が「善人に善意を返すのも良いが、君を捕らえた男に善意を芽生えさせな。また捕まって羽根を切られぬようにね」 http://twitter.com/zenisawa/status/14812125146 |
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2010/04/24(Sat)
アマランサスとバラ |
No.012 |
【イソップ寓話】アマランサスがバラに語りかけた。「あなたは美しく、神からも人からも愛されている。私はあなたの美しさや芳しさを羨んでしまう」バラは答えた。「私の盛りは短く、すぐに摘まれてしまうし、摘まれなくてもやがて萎れてしまう。でもあなたは萎れずに美しいまま咲き続けられますよね」 http://twitter.com/zenisawa/status/12757663822
補足 アマランサス ヒユ科(Amaranthaceae)ヒユ属(アマランス属:Amaranthus)の植物の総称。アマランスとも。 名前の語源はギリシャ語の アマラントスで、(花が)しおれることがないの意。 これはかつてヒユ属に分類されていたグローブアマランサス(和名:千日紅/センニチコウ)が、枯れても萎れず、色あせないことに由来している。 ちなみに現在センニチコウはヒユ科(Amaranthaceae)センニチコウ属(Gomphrena)に分類されている。
花や葉を鑑賞するほか、種子を食用としする。 また、葉から赤い染料が採れ、その色を「アマランス:Amaranth (#E52B50)」と呼ぶ。
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